シニアライフ徒然草

TPPと医療介護 日本人の健康は守れるのか

次期アメリカ大統領のドナルド・トランプ氏がTPP離脱を訴え、わが国を含むTPP参加国に大きな衝撃を与えています。農産物などの輸入関税の緩和により日本国内では賛成派・反対派が議論を重ねていたことでも、皆さん記憶に新しいと思います。TPPが及ぼす影響は農産物だけではなく、日本の医療にも大きな影響を与え、介護についても少なからず影響を及ぼすおそれがあります。今回はTPPと医療について考えてみたいと思います。

老人ホームのご相談、資料請求・ご見学はコチラをクリック


そもそもTPPとは??

最近よく耳にするTPP、皆さんは私たちの生活に与える影響をどこまで考えたことがありますか? そもそも「TPPとは?」という事からおさらいしてみましょう。

ウイキペディアによると、TPPとは(Trans-Pacific PartnershipもしくはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)日本語の正式名称は「環太平洋戦略的経済連携協定」といい、各メディアなどでは環太平洋パートナーシップと呼ばれ、環太平洋地域諸国における経済連携協定EPA)の略称です。

最近ではアメリカの次期大統領のドナルド・トランプ氏が、参加に否定的な発言をした事で、ここにきてまた大きな話題になっています。

で、実際TPPとはなんぞや??という事になりますが・・・
かなり乱暴気味に、大きくかいつまんで、ひと言でいいますと、関税を無くし貿易を自由化するという事です。
もちろん、そんな単純な事ではなく、様々な規定や条項(ラチェット規定ISDS条項ISD条項))があり、細かく説明するとドンドンややこしくなりますので、ここではシンプルにお話しします。

参考:外務省ホームページ


TPP賛成?反対?

ニュースメディアでは、TPPについて賛成・反対と様々な議論がありますが、ではTPPに参加した場合何が起きるのでしょうか?

以下、簡単に列記します。
●関税がなくなり自由貿易により日本からの輸出が増える(輸出産業の拡大)
●関税がなくなり自由貿易により、海外からの輸入が増える(安い品物が入ってくる)
●日本の様々な産業が国際化し、国民総生産(GDP)が増えると言われています。
●海外などに工場を持っている企業の生産性が向上して国内企業の利益があがる

などなど・・・

では、逆に何がデメリットなのか?
大きなポイントは、「関税がなくなり、輸出・入が増える」という事です。 一般消費者の立場からいうと、安い商品(モノ)が入ってくる事は喜ばしいことなのですが、実は一概にそうとは言い切れないのです!!

参考:首相官邸ホームページ

老人ホームのご相談、資料請求・ご見学はコチラをクリック


食べ物が危なくなる可能性も

色々インターネットなどで調べてみました!
もう少し具体的分かりやすくいいますと・・・
海外からの安いモノが入ってくる、特に農産物が言われていますが、、、
安い農産物が入ってくると、、、、

①日本の農家さんが、価格競争で負ける→農家さんが大変な状況に追いつめられる。→デフレを引き起こすことになる。
消費者の財布にとっては、価格が安くなるのは有難いですが、実はこれはとんでもない状況を引き起こす可能性があります。
モノの値段が下がるという事は、商品の価値・値段が下がるという事で、売り手の企業からすると、売れども売れども、売上は増えないという事になります。じゃあそうなると、企業や組織の体力が低下し、働いている人たちのお給料が下がる、お給料が下がるとモノが売れなくなる。という事につながってきます。

②食品に関する規制緩和もあり、危険な農産物が輸入されてしまう。
日本では無農薬野菜などがブームですが、海外の安い農産物は日本ほど農薬に対する規制が厳しくないので、残留農薬のある農産物や、遺伝子組み換えの食べ物低価格で日本のスーパーマーケットに並びます。
↑正直、これはかなり怖いかも・・・

遺伝子組み換え、残留農薬による健康被害は、目に見えてすぐに出てくるものではなく、それこそジワジワと、何十年後や、子供や孫世代に大きな影響を及ぼします。
最近では、癌が発症する年齢が若年齢化しているともいわれ、残留農薬の影響も危惧されており、またワクチンにも遺伝子組み換えが使われていたりと、未来に大きな不安を残す可能性があります。


そして医療費問題

現在わが国では皆健康保険制度がとられており、日本全国どの地域でも健康保険適用の医療機関で受ける治療や手術などは、同一価格であるはずです。それは国が2年に一度保険制度を見直し改定する事で、医療の現場を見張っているといっても過言ではないでしょう。

新しい技術やお薬が開発されたからといって、人体に及ぼす安全性などを鑑み、国の審査を合格しないと、保険診療の適用にはならず、ある意味、国が医療をコントロールをしてるといえます。

保険診療とは別に、自由診療は国の審査を受けていない治療などであり、あくまでも個人の責任において治療を受けるという事になります。もし万が一、本来保険診療が行われる治療において、自由診療が行えるようになれば、それは医療機関の裁量によって、保険診療と自由診療が混合され、個人負担の医療費の増大を招く結果になりうる可能性があるため、混合診療を国は禁止しています。

しかし海外、特に欧米など医療先進国にとって、新たな医療技術や莫大な新薬開発費用を持つ製薬メーカーなどは、このような日本の医療制度は非常に面倒なものであることも事実です。

この医療とTPPがどのような関連性があるのかというと、おそらく現状では混合診療禁止のルールは継続されるはずですが、問題は医薬品の価格です。
現在日本のお薬の値段は、中央社会保険医療審議会で審議されて、その結果に基づき厚生労働省、厚生労働大臣が決定する仕組みになっています。

そこで、このTPP問題です。
関税の自由化により、海外から多くの医薬品が日本に入ってくるようになると、海外の製薬会社が、お薬の値段に口出しをしない訳がない。

欧米諸国の製薬会社は、お薬の値段を年々釣り上げているのが現状です。5年で10倍の価格にまで跳ね上がることは珍しくなく、場合によっては十数年で100倍近く値段の跳ね上がったお薬もあります。
有名なところではエイズの治療薬が、50倍以上の値段になった事をご存知の方も多いのではないでしょうか。製薬会社のM&Aなども、お薬の値段が跳ね上がる大きな要因ともいわれています。

老人ホームのご相談、資料請求・ご見学はコチラをクリック


日本の製薬会社と海外の製薬会社

最近日本の製薬会社ではグローバル新薬という名称で、海外戦略を行い海外事業での売り上げに力を注ぐ製薬会社が増えてきていますが、そもそも新薬の開発コストは莫大であり、日本の製薬会社と海外の製薬会社の新薬開発費用の予算にはかなり開きがあります。もちろん欧米の大手製薬会社の予算の方が大きい。

長々と書きましたが、TPPの影響で海外のお薬が日本に入ってくる、
そのお薬の値段がとても高額になる。
そのお薬が難病や重篤な病気に効く重要なお薬だったりする。

こんな流れで、あっという間に日本の医療費(特にお薬の価格)が高騰する
ことは想像に難しくありません。


医療保険と介護保険

少子高齢化が叫ばれ、何年も経過しますが、抜本的な解決案がないまま現在に至るわが国では、保険財源の確保が難しくなってきている中で、医療費の抑制、財源の確保が急務であるにも関わらず、TPPが実行されると医療費(薬価)の値上がりが大きな障壁になると予測できます。
アメリカ次期大統領のドナルド・トランプ氏が、TPP撤退を訴えだした今、今後様々な問題がどのように遷移していくのか、国民一人一人が注視する必要がるのではないかと思います。


補足

TPP厳密にいうと、関税の撤廃、貿易の自由化以外にも、投資や政府調達、知的財産などの幅広い分野で共通ルールが決められていて、例えば知的財産の作者の著作権が保護される期間が、作者が亡くなってから70年に統一とか、「モノ」の貿易以外にも、様々な分野で統一した取り決めになっています。

※今回の記事コメントは、あくまでも筆者の個人的感想が大部分を占めておりますので、その点ご容赦ください。

老人ホームのご相談、資料請求・ご見学はコチラをクリック

田中 宏信
「関東有料老人ホーム紹介ンター」を運営する(株)エイジプラス東京支社 支社長。自身の両親の介護経験を活かし、同じように在宅介護でお悩みをお持ちのご相談者向けに、老人ホーム選びのアドバイスやセミナーなども行っています。
関東有料老人ホーム紹介センター 10:00〜17:00 ※土日祝は休み 北海道・東北・関東エリア 0120-605-419【通話料無料】