シニアライフ徒然草

高齢者の自動車事故が頻発

ここ数ヶ月の間に、ニュースメディアでは高齢者が起因する自動車事故の報道が連日のように報道されています。政府も11月15日安倍晋三首相を中心に、高齢者の自動車事故防止対策に関する関係閣僚会議が開催されるという事態にまで発展しています。

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年々増える高齢者の自動車事故

この記事は2016年11月15日に記述していますが、ここ1か月の間にも、ニュースメディアで取り上げられた高齢者の自動車事故が数件報道されています。

・2016年10月28日:横浜市内で87歳の男性が運転する軽トラックが、登校中の児童の列に突っ込み、小学生の児童が死傷した。

・2016年11月10日:栃木県下野市の自治医科大学付属病院の玄関前にて、84歳の男性が運転する普通乗用車が、バス停とベンチに突っ込み、3人が死傷した。

・2016年11月12日:東京都立川市の国立病院機構災害医療センターの駐車場において、83歳の女性が運転する乗用車が歩道に突っ込み2名が死亡した。

・2016年11月14日:茨城県つくば市の交差点において、77歳の男性が運転する軽トラックと、64歳の男性が運転する軽乗用車が衝突、1人が死亡、4人が重軽傷を負った。

ほんの半月で4件の高齢運転者による死亡事故が発生するという、異例な事態がおきているます。


運転免許の自主返納制度

平成10年4月1日より、道路交通法の一部改正により、高齢者の自動車免許自主返納制度が各自治体警察窓口でスタートしているが、高齢者の免許保有は減っていないのが現状です。

では、現在高齢者の免許保有比率は実際にどれくらいなのか、警察庁の発表資料によると、65歳以上の平成27年末の運転免許保有者数は、17,100,846人、全体の免許保有人数82,150,008人のうち、実に20.8%に及びます。30歳から64歳までの免許保有比率は全体の65.2%となっており、29歳以下の免許取得人数は、65歳以上の方には及ばないという結果が出ています。

警察庁運転免許統計データ

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高齢運転者の多くはマニュアル車の免許

普通自動車のオートマチック免許制度がスタートしたのは、1991年11月からです。仮に当時18歳の方がAT免許を取得したとして、現在年齢は43歳、取得年齢が20歳だと45歳、30歳だとそれでも55歳です。という事からも、多くの高齢者の方が取得している免許はマニュアル車が運転できる免許証という事になります。

高齢者の運転技術と運動機能という角度から考えてみますと、年齢とともに反射神経も鈍くなり、とっさの判断ができない状態でペダルを踏みつけてしまうケースでなどの事故の多くは、のちの証言によると、ブレーキとアクセルの踏み間違えというケースが非常に多く見受けられます。

証言の多くは、「ブレーキを踏んでいるのに止まらなかった」というコメントが見られますが、これはほとんどが、アクセルとブレーキの踏み間違えによるものです。

これは高齢者に限らず、普段運転に慣れない方が、咄嗟のペダル操作で間違って、アクセルを思い切り踏み込んでしまう、という事がよくあります。実は先日も筆者の自宅の近くで、2階建ての自走式駐車場の上から、道路に自動車が飛び出すという大きな事故を目の当たりにしました。


昔取った杵柄が仇に・・・

人は往々にして自分の能力を過信します。それは、「昔は簡単にできた」のキーワドがよく聞く単語です。
今も簡単にできるだろうと思い込む過信が大きな原因です。
若い時はマニュアル車を運転しており、オートマ車の運転はマニュアル車に比べて簡単だ、というドライバーの過信が、このような事故を引き起こす要因の一つかもしれません。

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高齢者運転講習

現在わが国では、満70歳以上の方で、自動車免許、二輪免許、原付免許などをもっている方は、高齢者運転講習の受講が義務付けられています。
しかしながら、この高齢者運転講習、3時間ほどの講習を受講するだけです。中にはチャレンジ講習というのがあり、スラローム走行などの運転技能をチェックし、合格された方は1時間ほどの座学講習で終了というものです。

冒頭述べた、政府が平成10年から進める、高齢運転者に対する運転免許証の【自主返納】を進めるために始まった、高齢者運転講習ですが、本来は自身の運動能力や技能、体力の低下を自覚して頂き、自主返納を促すためのものでした。
2015年ようやく自主返納される方は30万人近くまで増えていますが、実は65歳以上の方で運転免許証を新たに取得する方も若干いらっしゃいます。


高齢者の自動車運転の必要性を考える

では、なぜこれほどまでに高齢運転者が減らないのか、を考えてみたいと思います。
首都圏において、高齢者の移動手段は公共交通機関を利用される方も多いと思います、シルバーパスなどを利用し、無料で利用できる公共交通機関もあり、高齢者の方にとっては大事な移動手段となっています。

しかしながら一方で、地方ではどうでしょうか。
田舎に行けば行くほど、移動手段は老若男女問わず、自家用車を利用する機会が多く、自家用自動車が唯一の移動手段という場所も少なくありません。

買物、病院、と日々外出の必要がある高齢者の方にとっては、必要な交通手段であり、自動車免許を取り上げる=生活インフラが遮断されるといっても過言ではないかもしれません。

そのような現状を鑑みて、政府・自治体はもとより、地域でのコミュニティによる自助・共助で、その地域に住まう高齢者をサポートする仕組み作りと、高齢者の自動車運転に関する、安全制度の確立が急がれるのではないでしょうか。

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田中 宏信
「関東有料老人ホーム紹介ンター」を運営する(株)エイジプラス東京支社 支社長。自身の両親の介護経験を活かし、同じように在宅介護でお悩みをお持ちのご相談者向けに、老人ホーム選びのアドバイスやセミナーなども行っています。

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