シニアライフ徒然草

BLSヘルスケアプロバイダー G2015受講レポ

病院外における全世界の心肺蘇生による救命率は、わずか6%しかありません。現在都心部のあちこちにAEDが設置され、多くの人が集まるイベント会場や、大企業のオフィスやビル、勿論高齢者施設などや、街中では駅や交番など公共施設にも設置されていますが、果たしてどれだけの方がAEDを正しく使用することができるでしょうか。

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AEDの使用方法や心肺蘇生法を学ぶ  消防局

現在一般の方が、AEDの使用方法や、心肺蘇生法を学ぶことができる身近な場所は消防署です。
各自治体の消防局が実施する、普通救命講習上級救命講習がこれに該当します。
東京都の場合、団体での受講は都内各消防署、個人の場合は公益財団法人東京防災救急協会で行われています。各消防局で実施される救命講習については、教材費が1000円から1500円程度かかります。


日本赤十字社

日本赤十字社でも救急法の講習が行われており、「救急法」「水上安全法」「雪上安全法」「幼児安全法」「健康生活支援講習」が実施されています。
日本赤十字社では、2015年に国際蘇生連絡委員会が公表した「蘇生ガイドライン2015」に基づく「心肺蘇生に関わる科学的根拠と治療勧告コンセンサンス」沿った講習が2016年7月から行われています。


救急法

日本赤十字社の5つの救急法講習のなかで、今回は「救急法」「健康生活支援講習」について・・・。
【救急法】
では「基礎講習」「養成講習」「基礎講習+養成講習」「指導員養成講習実施要項」「フォローアップ講習」に分かれています。

「基礎講習」
・一般的な心肺蘇生法を学ぶ事ができます。(胸骨圧迫におよる心肺蘇生・AED・気道異物除去法)

「養成講習」
・止血、三角巾の使い方、ケガや傷の手当、骨折の手当などを学べます。

「基礎講習+養成講習」は上記2種類の講習がセットになった3日間講習

「フォローアップ講習」
・基礎講習や養成員講習で学んだ事を復習して、知識や技術向上をおこない講習です。

「指導員養成講習実施要項」
・赤十字社の理念や使命を理解した指導員の養成講座です。

上記のような講習がありますが、「基礎講習+養成講習」の内容は、各消防局で実施される「上級救命講習講座」でも、当然ですが心肺蘇生、AEDの使い方、異物除去の他、三角巾を使った傷の手当や、骨折の手当を学ぶことができます。


健康生活支援講習

【健康生活支援講習】
「高齢者の健康と安全」 「地域における高齢者支援」 「日常生活における介護」を学ぶ講座です。

「健康生活支援員養成講習」
・健康管理と地域での高齢者支援を学びます。

「一日介護講座」
・車いす、寝返りなどの介護技術を学びます。

「健康ワンポイント講座」
・リラクゼーション、清潔ケアなどを学びます。

「災害時高齢者生活支援講習」
・災害時の避難所生活等が高齢者に及ぼす影響、気をつけたい病気や症状などを学びます。

「赤十字健康生活支援講習指導員養成講習」
・赤十字の理念と使命を理解し、十分な知識と技術を持った指導力のある実働的な指導員を養成します。


日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダー

私自身も、過去に横浜消防本部での「上級救命講習」東京消防庁の「上級救命講習」一般財団法人日本船舶職員養成協会(Japan Educational Institute for Seamen)「JEIS」での「救命講習」一般社団法人 日本ACLS協会での「BLS」と4か所で、心肺蘇生術やAED 自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)の使い方を学んできました。

今回ご紹介する、NPO法人日本ACLS協会は、あまり一般の方には聞いた事の無い組織かもしれませんのでご紹介します。
日本ACLS協会とは、アメリカ心臓協会(AHA: American Herat Association)と正式に提携した国際トレーニング組織(ITC:International Trainig Center)です。

どのような活動を行っているかと言いますと、

【一般人&医療従事者向け】
・応急処置を学ぶ、(ハートセイバー ファーストエイドコース
・一次救命や、異物の除去、AEDの使用を学ぶ、(ハートセイバーCPR AEDコース
・上記2種をセットで学ぶ(ハートセーバー ファーストエイドCPR AEDコース)

【医師・看護師・救急救命士他医療従事者向け】
・成人、小児、乳児の一次救命処置、気道異物、AEDについて学ぶ(BLSヘルスケアプロバイダーコース

【上記BLS取得医療従事者で二次救命を学ぶ】
・心停止のみにとどまらず重症不整脈、急性冠症候群、脳卒中の初期治療を学ぶ(ACLSプロバイダーコース

【医師・看護師・救急救命士他医療従事者向け】
・病院内外での小児の緊急事態に対する救命処置(PEARSプロバイダーコース
・小児に重点を置いて学ぶ乳児、小児の一次救命、二次救命(PALSプロバイダーコース

このほか、上記養成講座のインストラクター養成講座を行っています。

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一次救命処置の重要性

一次救命処置の事をBLS(Basic Life Support)と呼びます、冒頭にも述べましたが、高齢者施設でも自動体外式除細動器(AED)が多く設置され、街中でもAEDが設置された自動販売機なども見かけるようになりました。
病院の外での一次救命処置(BLS)の重要性は、説明の必要もないほど多くの方に知られていますが、正しいAEDの使用方法、正しい心肺蘇生法(胸骨圧迫)、正しい気道異物除去法を学ぶことで、私たちは高齢者の方は勿論、多くの方の命を救う可能性があります。


一般人でも受講可能な BLSヘルスケアプロバイダー資格

実は私がBLSヘルスケアプロバイダーコースを受講するのは2回目です。前回は2年前の10月、各消防での救命講習も、更新講習があるのですが、BLS資格も2年ごとの更新が必要になります。
1回受講しただけでは何故ダメなのか? 心肺蘇生法のガイドラインは時々アップデートされます。そのアップデートの内容によっては、過去に胸骨圧迫法による回数の変更や、胸骨圧迫までのアプローチ時間の短縮、圧迫する深さの変更など、救命の現場におけるエビテンスに基づいて変更されるのです。

心肺蘇生におけるガイドラインもその都度更新され、現在では日本赤十字社では「蘇生ガイドライン2015」、日本ACLS協会では、アメリカ心臓協会(AHA: American Herat Association)が提唱する「心肺蘇生と救急心血管治療のためのガイドラインアップデート2015」が採用されています。

2年前に受講したときは、当時の2010年ガイドライン(G2010)に基づく心肺蘇生法でしたが、今回は蘇生法の一部が変更されているのと、丁度私自身のライセンスの更新講習時期だったので、新しいガイドラインの内容を受講しました。

実は今回の受講は、東京港区浜松町駅近くの、日本ACLS協会東京トレーニングラボというところで受講したのですが、今回のBLSコースは、日本口腔外科ESSトレーニングサイトの主催だったこともあり、講師陣も某有名私立大病院口腔外科のドクターがセンター長、チーフインストラクター他、インストラクター陣は、様々な大学病院の口腔外科のドクター、また受講生も、口腔外科のドクターやナースが11人、プラス一般人の私という構成で、3人4チーム、計12人での受講でした。

通常、BLSヘルスケアプロバイダーコースを受講されるのは、医療従事者向けとされているので、ほとんど医療従事者の方が、勤務先の医療機関からほぼ強制的に日常の研修の一環として受講される方が大半を占めます。
しかし、このBLSヘルスケアプロバイダーコースは、一般の方も受講が可能で、通常ACLS協会では、一般の方向けに「ハートセイバーコース」を用意していますが、より高度な一次救命を学びたい方は、ぜひこちらのBLSヘルスケアプロバイダーコースをお勧めします。

※ただし費用が少し高いです。 テキスト・ポケットマスク代金別で、受講料のみで18,100円です・・・
教材費合わせると2万円超えます。

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ハートセイバーコース・BLSコースの違い

では、ハートセイバーコースと、BLSヘルスケアプロバイダーコースでは何が違うのか・・・
私も「ハートセイバーコース」を受講した事がないので、詳しくは語れませんが、一般的な一次救命措置で、成人救命コース、成人+小児救命コース、成人+乳児救命コース、成人+小児+乳児救命コースの4コースがあり、受講料は5000円から7000円です。

「BLSヘルスケアプロバイダーコース」は、プロによる第一級の心肺蘇生法といわれており、一般の方が受講できる最高度の心肺蘇生術です。
実技試験のチェック内容もとても細かく、例えば意識がない事が確認できた際に、救急コール、AEDの依頼の後、蝕知による脈拍の確認と呼吸の確認を同時に行い、かつ特にヘルスケアプロバイダーは脈拍の確認に5秒以上、10秒秒以内に行わなければなりません。これも実技試験の際に秒数を計測されています。
その他BLSでは、2人法のCPRの際にバックマスクを使う方法や、乳児に対する2人法CPRでは、胸郭包み込み両母指圧迫法、その際の15:2で2分ごとに役割を変更する、など、医療従事者ではない私たちが、普段使う事の無い機材なども使って、心肺蘇生法(CPR:CardioPulmonary Resuscitation)を学ぶことができます。


小学生でも学ぶBLS

このように心肺蘇生法講習は様々なところで行われており、高齢者の方が身近におられる方は勿論、その他いつ何時、目の前で人が倒れている場面に遭遇するかもしれません。 日頃からこのようなトレーニングを行う事で、万一の場合にバイスタンダー発見者・救急現場に居合わせた人)の対応一つで、疾病者のその後の人生が大きく左右されます。

参考までに、総務省消防庁の発表では、心原性疾患のうちバイスタンダーが心停止を目撃した症例の発症後3ヶ月生存は、バイスタンダーCPR(心肺蘇生法)ありでは7.3%、バイスタンダーCPRなしでは3.3%、と言われています。

最近では、小中学校においても、AEDを設置し、BLS術の普及を促進する動きも活発に行われています。
実際には、小学生の小さな子どもでは、確実な胸骨圧迫の深さを維持し、継続的に胸骨圧迫を実施することや確実な人工呼吸はかなり至難であると考え、心肺蘇生の完璧な手技を身に付けることを目標にするのではなく、命の大切さについて学び、自分の身を守る、大人の人を呼ぶといった、一次救命処置の流れの中でいう、周囲の安全確認と応援要請に重点「命をつなぐ学習教育」が実施されたりしている。 心肺蘇生法とAEDの使用方法を万が一の時の為に、日頃から学んでおくことはとても大切だと思います。


受講できる団体連絡先

この記事をお読みいただいた皆さまも、ぜひ心肺蘇生法、AEDの使用方法など、にご興味をお持ちいただき、救命の連鎖を知っていただければ幸いです。

参考までに、各団体の講習の窓口をご紹介します。以下に記載されていない地域については、インターネットでご自身のお住まいの「都道府県○○市消防局救命講習」と検索してみてください。

東京消防庁救命講習一覧
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/kyuu-adv/life01-1.htm

大阪市消防局救命講習一覧
http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000341048.html

名古屋市救命講習一覧
http://www.city.nagoya.jp/shobo/page/0000008307.html

福岡市消防局救命講習一覧
http://119.city.fukuoka.lg.jp/koushu/kyumei

日本赤十字社救急法等の講習
http://www.jrc.or.jp/activity/study/

日本ACLS協会
http://acls.jp/index.php

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田中 宏信
「関東有料老人ホーム紹介ンター」を運営する(株)エイジプラス東京支社 支社長。自身の両親の介護経験を活かし、同じように在宅介護でお悩みをお持ちのご相談者向けに、老人ホーム選びのアドバイスやセミナーなども行っています。
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