シニアライフ徒然草

病院のソーシャルワーカーを名乗る方からのご相談

東京都内にある有名な(メディアにも頻繁に露出している)病院のソーシャルワーカーを名乗る方から、入院患者様の受入施設に関して、他府県への施設へのご入居を希望、生活保護受給のお問合せがありました。しかし・・・・とんでも無い事が起こりました。

東海有料老人ホーム紹介センターへご相談はコチラをクリック


年齢不詳?記憶喪失?の男性が、東京から他県への入居希望

ご入居対象者様は、年齢不詳の要介護4の男性。年齢不詳?と思い、詳しい話をソーシャルワーカー様にお聞きしたところ、ご本人は記憶喪失で自分の誕生日も名前も解らない。施設入居の希望エリアは東海地方の県とのお話でした。

→鈴木相談員(以下:私):「東京都在住で○○県希望なのですか?○○県にご親族が住んでいるのですか?」

→ソーシャルワーカー様(以下:MSW):「だからね・・・本人は記憶喪失なんですよ。でもね、○○県から来た、とだけ言うんです」
「気がついたら、東京に居たそうなんです。どうやって来たのか?どうして来たのか? 本人も解らない様子です」
「現在は、記憶喪失の治療の為に入院して頂いていますが、そろそろ退院してもらわないといけないのです」

ここまでお話しを聞いて、私はおかしな話だなぁ~と思いながらも、実在する病院のソーシャルワーカー様の話なので、疑わずに身体状況等を伺いました。

→(私):「現在、入院費はどの様に工面されているのでしょうか?」

→(MSW):「生活保護を受給しています」

→(私):「介護度は?」

→(MSW):「要介護4です。車椅子です。全く歩けません。でもトイレはご自身で移乗して出来ます」

→(私):「車椅子なのに・・・・よく○○県から東京都へ行けましたね」

→(MSW):「とにかく退院日が迫っているので、手っ取り早く受入施設を教えて下さい」

この時点で、私の話など聞く気もなく、とにかく施設を探して欲しい、の一点張りです。 ○○県内で、生活保護の方の受入可能な施設に問い合わせをしました。 ソーシャルワーカー様からの話をひと通り伝え、施設のご担当者様は、受入可能とのご判断でした。


生活保護の入居受入、行政の手続きもスムーズに・・・

施設が決まれば、後は役所の保護係の問題です。
生活保護の方が、県を跨いで入居する場合は、行政と行政同士の話し合いが必須となります。施設側の受入が可能でも、行政側が「NO!!」と言えば、施設に入居することは出来ません。生活保護の方を受け入れるという事は、自治体負担が増える=税金の負担が増えることになるからです。

私は、行政側の受入を懸念していましたが、先ずは施設が決まらないことには話も進みません。とにかく病院のソーシャルワーカー様に電話連絡して、施設名と担当者の連絡先を伝えました。
この時のソーシャルワーカー様の対応は・・・

→(MSW):「さすが!!噂どおりの紹介センターさんですね!!本当に有難うございます!!」

絶対に裏がありそうな気配でした。何かを隠していると確信しました。

→(私):「先ずは、患者様の診療情報提供書を施設へ提出して頂きたい」と説明しました。

→(MSW):「実は、既に用意してあります」「必要なら主治医とお話して頂く事も可能ですよ」

私は準備の良すぎるなぁ~と思いながらも、再び施設ご担当者様へ連絡
既に診療情報提供書を受け取っていた施設のご担当者様は・・

ご担当者様(以下:担):「この方、本当に要介護4ですか?認知症もあると記載してあるし、全介助ですよ。記憶喪失で大変だったみたいですね」
「要介護5でも問題無いですよ。全力でお世話します!!保護係も説得します」

と、心強いお言葉を頂戴致しました。

通常のご入居は、先ずは施設側がご対象者様の面談をして判断しますが、今回は東京都と○○県の遠方にあること、そして、有名な病院からの紹介であることが重なって、面談無しでの入居が決まりました。

次は行政側の問題。
本当に○○県民だったのか?東京都から○○県までの移動は、どの様に対応するのか? 受入確定まで1週間程、東京都と○○県で議論した様です。

その結果、東京都から○○県までの介護タクシーと付き添いヘルパーは、東京都が負担することで合意しました。

施設担当者の熱い説得もあり、受入OKの返事を頂いて、心から良かったと思いました。
その3日後、ご対象者様は無事に○○県の施設へ入居する事が出来ました。

一件落着

・・・・では終わりません!!!!!

東海有料老人ホーム紹介センターへご相談はコチラをクリック


施設のご担当者様より、大クレームの電話で一転。

→(担)「全くの別人が届いた!どうなってる!?」

何の事なのか?私も全く解りません。 詳しい話を聞いてみました。


記憶喪失も、認知症も、全くのウソ!

→(担)「何が要介護4だ!!何が認知症だ!!何が記憶喪失だ!!」
「一人でスタスタ歩くし、元気だし、あれじゃあ要支援1も出ないぞ」
「金銀ギラギラの腕時計とネックレス。生活保護?本当か??」

絶句です。もう言葉が出ません。

→(担)「東京に帰ってもらいたい。でも、ソーシャルワーカーと連絡が取れない」

→(担)「どういうことなのか?」

→(担):「病院に連絡をした。でも、その様なソーシャルワーカーは存在しない、 と言われました。主治医は、患者は、既に退院したのだから知らないと・・・・」
「東京都の保護係も、もう○○県民になった人なので関係ないと・・・・」

やられた・・・・

記憶喪失も全くの嘘でした。このご対象者様は、実は人には言えない過去を持つ方だったのです。

東京から出てきたけれど行く当てもない。。。

生活保護となれば、東京都の負担も増える。だから、程よく遠く、施設側が面談に来られない他府県で施設を探していたのだと思いました。
診療情報提供書の件、施設担当者への連絡の件、どちらも手際が良かった。 手馴れている感じでした。

もしかしたら、同様の事が日常茶飯事に行われているのかもしれないと思いました。

東海有料老人ホーム紹介センターへご相談はコチラをクリック


有名病院の名前に惑わされた

病院のソーシャルワーカーを名乗られたので信じた私は間違っていたのでしょうか?

その後の顛末は・・・
今回のケースはかなり特殊なケースと言えますが、自治体・病院・受け入れ施設が話し合いの末、最終的には受け入れ先の自治体が保護費を担保し、施設側が入居を受け入れる、という事で決着しました。

しかしながらMSWを名乗る人物と、当センターのやり取りは全て病院への架電でのやり取りだった事から、腑に落ちない点も多々あります。 しかしその病院は、その地域の中堅病院として、それなりの歴史もある2次救急病院・・・

私どもは中立な立場として、生活困難者の方の受け入れに汗を流したつもりが、このような結末になり非常に残念な気持ちと、施設ご担当者様に申し訳ない気持ちです。

ちなみに、その当の本人は、受け入れをして頂いた施設にその後も継続して入居されています。
本当に施設のご担当者様に心から感謝です。


年々増え続ける生活保護受給者数

近年、毎年のように生活保護受給者数は微増ではありますが、増え続けています。
参考までに、厚生労働省から平成28年6月に公表されている、平成28年3月までの数字を見ますと。

【平成28年3月現在】
被保護者数:2,164,154人
被保護世帯数:1,635,393世帯
内訳:(高齢者世帯:826,656世帯)(母子世帯:100,924世帯)(障害者・傷病世帯:433,167世帯)(その他世帯:266,172世帯)

【比較参考数 平成26年3月】
被保護者数:2,170,868人
被保護世帯数:1,601,914世帯
内訳:(高齢者世帯:744,219世帯)(母子世帯:108,399世帯)(障害者・傷病世帯:455,208世帯)(その他世帯:286,003世帯)

参考:厚生労働省発表資料
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/hihogosya/m2016/dl/03-01.pdf

上記の結果からもわかるように被保護世帯の中でも、高齢者世帯、障害者世帯の数が全体の数字を押し上げているのが見て取れます。 全体の世帯数の約半数の50.5%が高齢者世帯という事がわかります。

過去、戦後の日本における生活保護受給者の推移をみると、その時々の日本の景気動向に影響を受けている事がわかります。

参考:第17回社会保障審議会生活保護基準部会(平成26年5月16日)資料
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/051604.pdf

しかしながら、今回のケースは本当に生活保護が必要で、助けを求めている高齢者とは言えません。 いつの時代にも、何らかの理由をつけて生活保護を受給しようとする悪意を持った人もいれば、「生活保護」という響きを嫌い、本当に必要な状況に陥っているにもかかわらず、生活保護の受給申請を拒んでいる方もいらっしゃいます。


アベノミクス 一億総活躍社会 介護離職ゼロ・・・

昨今世間では「一億総活躍社会」という言葉が、安倍政権から発信され、メディアで目にする機会も多いのですが、特に高齢者の場合、預貯金残高というファクターもありますが、やはり年金受給額によって、生活の質が左右される場合が多く、今の働き手(年金納付者)が少なくなればなるほど、年金受給額が減り、高齢者の生活が苦しくなる、という構図からはなかなか抜け出せないような気がします。

本当の生活弱者の方が、生活保護を受ける。
そんな当たり前の事がうまく出来ていないこの構造に疑問を感じますが、私たちはご高齢者の皆さんが、介護を伴う生活でのお困りごとを解決するために、ご相談をお受けさせて頂き、公平中立な立場で日頃から私たちの出来る限りの範囲で、高齢者施設との橋渡しをさせて頂いております。

東海有料老人ホーム紹介センターへご相談はコチラをクリック

記事 東海有料老人ホーム紹介センター 鈴木富美

鈴木 富美
毎日ご相談を承り、様々なご相談者様の悩みを真摯に受け止め、解決に導くための努力は惜しみまないことを信条にしています。
東海有料老人ホーム紹介センター 10:00〜17:00 ※土日祝は休み 東海・北陸・甲信越エリア 0120-605-758【通話料無料】