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  • 【費用編】老人ホーム紹介センター相談員が本音で語る 知っておきたい老人ホームの基礎知識

【費用編】老人ホーム紹介センター相談員が本音で語る 知っておきたい老人ホームの基礎知識

有料老人ホームや、サービス付高齢者向け住宅、グループホームや特別養護老人ホーム、一般に「老人ホーム」と表現される高齢者施設は沢山の種類があります。その一つ一つに入居要件などが設定されていますので、高齢者施設選びの際は、まず「ご予算がどれくらいなのか」をしっかりと把握し、入居後の支払プランを計算しておく必要があります。


多様化する高齢者施設の種類

介護保険がスタートして以来、毎年のように高齢者施設といわれる老人ホームなどの施設が増え続けています。
高齢者施設も多様化し、いつも入居待機者が溢れていると言われている特別養護老人ホームをはじめ、一時期は介護保険3施設と言われていた、特別養護老人ホーム特養)、介護老人保健施設老健)、介護療養型医療施設療養型)以外にも、老人ホームと言われる施設の中には、民間企業などが運営する有料老人ホームもあります。

有料老人ホーム以外にも、民間企業で運営される施設には、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)と言われる施設などもあります。
その他、細かくなりますが、軽費老人ホームや、小規模多機能施設、ケアハウスなどもあります。2011年2月に国会に提出された「高齢者住まい法改正案」により新たに、サービス付高齢者向け住宅の整備事業がスタートしています。


年々増え続ける高齢者施設

2016年2月現在、全国の自治体に届出をされている有料老人ホームは11,280件サービス付高齢者向け住宅は5,986件登録されています。この他にも、特別養護老人ホームや、介護老人保健施設なども含めると25,000件を軽く超え、おそらくグループホームや小規模多機能施設まで含めると30,000件以上の施設件数に膨れ上がっています。

エイジプラス調べ グラフ1

27年前の平成1年、1989年当時有料老人ホームは全国で155棟ですが、介護保険スタート以降10年目の2010年では5,232棟と大きく件数が増加しています。それ以降も右肩上がりで件数は増加し、本年度では1万件以上の棟数となり、この勢いはまだしばらく続きそうです。

2015年10月現在全国の要支援、要介護認定者数は1,738,883名要介護認定者数は4,436,399人、合計で6,175,282人となっています。
介護保険スタート時から比較すると2000年の要支援認定者数は320,809人、要介護認定者数は2,497,783人であり、要支援は5.4倍要介護認定者は1.77倍に増加しています。

エイジプラス調べ グラフ2

要支援・要介護認定者数についてみると、2006年にそれまで要支援といわれた区分が要支援1と2に細分化されました。それまで要介護1に認定されていた対象者の数割が、要支援2の区分に区分変更された事を受けて、2007年から2011年までは100万人未満だったのが、2012年からは100万人を超える認定者数になっています。
介護保険スタート時には、要支援・要介護認定者総数は2,497,783人でしたが、15年後の2015年では6,175,282人と約2.5倍に増加しています。

エイジプラス調べ 表1

世間で最近よく耳にする、2025年問題とは具体的に何か。
実は昨年の2016年には、「ベビーブーム世代」と言われた方々が、前期高齢者(※1)の年齢になっています。
そして2025年に高齢者数は3500万人にもなると言われており、その比率は全人口の30%になると既に平成18年9月に厚生労働省「第1回介護施設等の在り方」委員会から発表されています。

※1:前期高齢者とは
65歳から74歳の高齢者を対象としている。前期高齢者医療制度とは2008年からスタートした制度で、被用者保険(健康保険組合等)、 国民健康保険間の医療費負担を調整します。特に国民健康保険に高齢者が集中する為調整を行います。高齢者の被保険者が65歳に達し、前期高齢者になっても75歳に達するまでの間は現在加入している各医療保険者から、 療養の給付や高額療養費等の給付、保健事業を従来どおり受けます。


都道府県別にみると意外な結果が

認知症高齢者数に至っては2025年には、320万人になると言われており、「超高齢化社会」と呼ばれるようになりました。
そのような状況を受け、政府は民主党政権時代に高齢者住まい法を改正し、それまで高齢者向け賃貸住宅の区分であった、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)や、高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)その他、高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)などを、厚生労働省と国土交通省の共同所管による、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)に一本化し、整備事業を開始しました。

エイジプラス調べ グラフ3

有料老人ホームの設置件数順でみてみると
1位:東京都  897施設
2位:神奈川県 886施設
3位:大阪府  849施設
4位:愛知県  802施設
5位:福岡県  703施設

また、サービス付き高齢者向け住宅では
1位:大阪府 506施設
2位:北海道 376施設
3位:埼玉県 312施設
4位:東京都 286施設
5位:兵庫県 270施設

2016年2月 調査時点

この結果、大阪府が1,355施設、東京都が1,183施設となっており、実は東京より大阪の方が、民間の居住系介護施設が多い事がわかります。
市町村別では、北海道の札幌市にサービス付き高齢者向け住宅の設置件数が多く、札幌市では大規模(100戸以上)サ高住が最近特に増えてきています。


特養申し込み待機者増大もサ高住を整備の要因の一つ

サービス付き高齢者向け住宅が増えてきた背景には、冒頭で述べた民主党時代から続く政策がありますが、そもそもサ高住の創設に至った理由はいくつかあります。根底にあるのは、慢性的な特別養護老人ホームの入居待機者の増加です。
サ高住の整備がスタートした頃は、全国の特養合計で42万床(42万ベッド数)がありましたが、実はその時点でベッド数と同数の42万人の待機者がいると言われていました。
原因として、一人でいくつもの特養に申し込み、重複して待機状態になってる方が多かったのと、介護度の低い(要支援や要介護1、要介護2)の認定を受けた待機者が半数近くいたのが大きな原因の一つです。
その他、欧米と比較して高齢者住宅整備率が非常に低いという事と、独居高齢者及び夫婦高齢者世帯がとても多いという理由から、政府は毎年300億円以上の補助金を創出し、新規でサ高住を作る際に、一戸あたり100万円の補助金を出すことで、サ高住の整備を加速させようとし、その後毎年300億円超の補助金を継続して出しています。
しかし、特養待機者は増え続け現在ではのべ50万人以上いると言われています。


サービス付高齢者向け住宅が増える理由

有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の場合、一部の施設を除いて、多くは介護事業者が土地建物を所有しているのではなく、基本的には元々その土地のオーナーに老人ホームの建設を依頼し、老人ホームやサ高住の運営事業者が、その家主(建物オーナー)から定期借地権契約や通常賃貸契約で賃貸借し、老人ホームやサ高住を運営します。
その建物を地主さんが建設する場合、有料老人ホームでは建設に関して国からの補助金はありませんが、サ高住であれば、いくつかの要件を満たしていれば、先ほど少し説明した、一部屋たり100万円の補助金が給付される事から、オーナーの建設リスクが軽減され、有料老人ホーム建設よりオーナーリスクの低いサ高住が多く作られてきました。

補助金政策が何年も継続した結果、全国でもかなりの数のサービス付き高齢者向け住宅が整備されましたが問題点も多く、全てのサ高住に入居者が流入しているとは言いにくい状況です。


猫も杓子もサ高住

ここ数年様々な異業種からの介護事業への参入が増え続けています。もちろん高齢者施設運営も同様です。
補助金政策も要因の一つですが、既存の介護事業者だけではなく、不動産関連事業や、全くの異業種である、自動車関連事業や、倉庫業、製造業など様々な事業者が、サ高住運営に参入してきています。

有料老人ホームに比べ、比較的参入しやすく見えるのかもしれません、政府の補助金政策のおかげで、異業種参入のハードルが下がり、個人事業主などもサ高住運営に参画しています。

政府の思惑通りサ高住施設が増えても、運営事業者がまともに介護サービスを提供するノウハウが無ければ、建物は作れてもユーザーが求める介護サービスが提供できなければ、いくら新築で綺麗な建物でも入居者は集まりません。

そこで大手の不動産事業者などは、専門の介護事業者と提携し、入居者が必要とする介護サービスについては、アウトソーシングする形にしています。


サービス付高齢者向け住宅にも実は特徴が

現在では大きく分けて、2種類のサービス付き高齢者住宅があると言っていいでしょう。
一つは、有料老人ホームなどの介護施設の事業者が運営するサ高住。こちらは有料老人ホームと同じような居室の広さで、同じ運営事業者が同一建物内に訪問介護の事業所を併設し、住宅型有料老人ホームと同様の訪問介護サービスを提供しています。このタイプサ高住は、介護が必要な方向けのサービスに重きを置いているために、介護が必要な方向けのサ高住と言えるでしょう。

そしてもう一つは、その真逆のお元気な自立の方が生活しやすいサ高住です。比較的多いのは、異業種から参入し介護事業のノウハウが蓄積されていない事業者の場合、マンションのような立派な建物で、居室の広さも一般の賃貸住宅と同レベル、もちろん居室には十分なキッチンとお風呂、洗濯機が置けるスペースなども確保されています。そして介護が必要になった場合には、同運営事業者が介護サービスを提供するのでは無く、近隣の訪問介護サービス事業者が訪問介護サービスを提供します。

このような運営になっておりますので、実際に介護が必要な方でサ高住をお探しの方は、介護運営事業者が運営するサ高住を検討されるのが良いでしょう、その際にはぜひご相談ください。


有料老人ホームの違い

2000年の介護保険がスタートして以降、民間の有料老人ホーム数はずっと右肩上がりに増加しています。
ひと昔前の有料老人ホームというと、費用がとても高くて一般的には手が出ない、有料老人ホームのある場所は都心部から離れたところが多く、世間では「姥捨て山」というような表現をされている、というイメージが強かったようです。
介護保険がスタートし、数年が経過した丁度2005年前後辺りから、多くの異業種民間企業から有料老人ホーム運営参入が増えてきました。
有名なところでは、飲食業界から「ワタミ」が参入したり、人材業界からは「グッドウィル・グループ」、その他マンションデベロッパーや建設会社、鉄道会社など様々な企業が参入をしています。

有料老人ホームには、大きく分けて3種類の有料老人ホームがあります。
通常有料老人ホームと言えば、介護施設のイメージが強いと思います。介護を主体とした有料老人ホームでは、「介護付有料老人ホーム」と言われる有料老人ホームです。

ご自宅で訪問介護サービスを受けるのと同様の介護保険の使い方の仕組みのまま、有料老人ホーム建物内で介護サービスを受ける「住宅型有料老人ホーム」そして圧倒的に数は少数ですが、お元気な方だけがご入居できる「健康型有料老人ホーム」の3つの種類があります。


介護付有料老人ホームとは

有料老人ホームと言われると、一般の方が一番初めにイメージされるのが、この「介護付有料老人ホーム」の事ではないでしょうか。
介護付有料老人ホームとは、名称の通り「介護」が必要とされる方に、「介護保険」サービスを利用して、24時間介護保険サービスが提供できる老人ホームです。
正式名称は「特定施設入居者生活介護」といいます。

考え方としては、介護付有料老人ホームの建物が介護施設であり、要支援や要介護の認定を受けている方が、必要に応じご自身の介護度、身体状況に合わせた介護サービスが介護保険で提供されます。収入によって自己負担割合が1割の方と2割の方がおられますが、介護度によって自己負担額が変わります。基本的には同じ介護度の方であれば同一金額となりますので、毎月の自己負担額が非常にわかり易く、介護事業者の間では、「丸目の介護保険料」という表現をされる事があります。

多くのご相談者の場合、「しっかりとした介護」や、「医療依存度の高いケア」など重度の介護度に合わせた介護サービスを希望される場合は、介護付有料老人ホームを選択される場合が多く、ご予算面でもシンプルでわかり易いので、私達もご提案する機会が多い有料老人ホームです。
介護付有料老人ホームの場合、ご入居者様3名に対し、「常勤換算で3名の職員が配置されている事」などの人員配置基準などもありますので、本当に24時間365日のキメ細やかな介護を望まれている方には、わかり易く選択し易い有料老人ホームです。


有料老人ホームの入居時要件について

入居要件については、各運営業者、各施設によって違いますが、基本的には介護認定を受けている方は勿論、施設によっては要支援、自立の方でも入居が可能な介護付有料老人ホームなどもあります。
介護専用型の介護付有料老人ホームの場合は、要介護1以上となります。
また入居時の年齢も受け入れ要件にありますので、老人ホーム探しの際は、その点にも注意して相談をしましょう。有料老人ホームによっては、入居時年齢によって入居時費用が決まっている施設もありますので、入居時年齢が若ければその分入居時費用が高くなります。

入居時に年齢が若ければ、ホームに入居後に暮らす年数が高齢の方と比較しても長くなります。
例えば、特に重篤な病気などの影響を受けない場合、65歳の方と95歳の方が入居した際に、当然65歳の方にご入居の方が、長期の入居期間となりますから、入居時費用が早い段階で償却されてしまうと、それ以上の年数住み続けると運営事業者のキャッシュフローが悪くなります(一般的に「長生きリスク」と表現される事が多いです)、それを防ぐために入居時に年齢が若い方は、入居時費用が高額になるケースが多いのです。


住宅型有料老人ホームとは

介護付有料老人ホームとは違う有料老人ホームです、名称から受ける印象は、「介護付」では無いから、介護サービスが受けれない有料老人ホームだと思っておられる方が少なからずいらっしゃいます。
実は驚くべきことに、在宅サービスのお仕事をされている、介護職(ケアマネジャーさんやヘルパーさん)の中でもそのように思い込んでいる人も実は沢山おられます。

住宅型有料老人ホームといっても、介護サービスが受けられない訳ではなく、介護保険の使い方が介護付有料老人ホームとは異なるため、住宅型有料老人ホームと表現されます。

介護付有料老人ホームとの大きな違いは、介護保険の使い方なのですが、どのように違うのかと言いますと、実は住宅型有料老人ホームでは、介護付有料老人ホームと同様に、身体状況と介護度に合わせてケアプランを作成し、そのケアプランに沿って介護サービスが提供されます。その際の自己負担の計算が少し違ってきます。正確には計算が違うのではなく、介護保険の利用の定義が違っているのです。

介護付有料老人ホームの場合、その建物すべてが介護施設であり、ご入居者様はその「介護施設の中に住んでいる」という定義ですが住宅型の場合は建物内の各お部屋は、ご入居者様のご自宅であり、介護サービスについては訪問介護事業所から介護職員が各お部屋(お家)に訪問して介護サービスを提供するという考え方です。
なのでご「自宅で訪問介護のヘルパーさんが訪ねてくる」という訪問介護サービスと同様の介護保険の使い方になります。

実際入居してみると、介護サービスについては、介護専用型の有料老人ホームとはさほど遜色無く介護サービスを受ける事ができますが、介護保険の自己負担額はケアプランに基づいて介護サービスを使った分の自己負担割合に応じての支払となりますので、定額で毎月いくらとは決まった金額にならない場合があります。
介護サービスの利用内容によって、介護付有料老人ホームより低価格になる場合もあれば、介護サービス利用範囲を突き抜けて自己負担額が高くなるケースも場合によってはあります。


ここだけの話し

ここだけの話をすると、運営会社によっては、積極的に介護度の重度の方を受け入れ、介護サービス一杯のケアプランを組む事で、月額費用を低価格に設定し、介護保険料の収入で、月額の低価格をまかなう収支構造の住宅型有料老人ホームも見受けられます。

語弊があるといけませんので付けたしますと、これは決して違法なことでは無く、月額費用を出来るだけ低価格に抑える事で、年金収入だけで老人ホームをお探しの方などに、できるだけ利用しやすい価格設定にし、その分利益が下がるので売上を介護保険で担保する収支での運営をします。
この場合だとご入居者の方の介護度が低い場合や、急なご逝去などにより空室が発生した場合、収支が一気に赤字に転落する可能性を秘めています。

受け入れについては、自立の方から要介護の方までを受け入れている場合が多いのですが、先ほど述べた通り、低価格運営の住宅型有料老人ホームの場合、一部の事業者では出来るだけ介護度が重い方を積極的に受け入れ、介護度が低い方のご入居をお断りするケースも見受けられる場合があります。


いまでは数が少なくなった健康型有料老人ホーム

民間企業などが運営する有料老人ホームの中には、健康な方だけがご入居可能な「健康型有料老人ホーム」というのが、今ではほんの数件ですが存在します。
ご入居の際は勿論、ご入居されてからも健康で自立生活ができる事がご生活頂ける条件になっており、介護が必要になった際には退去しなかればいけない有料老人ホームです。
通常、有料老人ホームといえば、自宅生活が困難、少し体調が悪くなってきて不安、在宅介護疲れ、など様々なお困りごとや、将来の介護を見越して、という事が理由で有料老人ホームなどの施設選びをされますが、健康型の有料老人ホームについては、お元気な方がのんびりとセカンドライフを暮らすために作られた有料老人ホームと言えます。
とはいえ、今の時代にはあまりマッチせず、その件数もかなり減少しており、現在では一部の地域に数件あるだけとなっています。

欧米ではリタイヤメントコミュニティや、CCRC(※2)という概念があります。
どちらも元気なうちに、ある地域に移り住み、そこで豊かな生活を送る、ケアが必要になればどこかに移り住むのではなく、その地域で安心なケアを受けながら生活をするという考え方です。
一時期日本でも、日本版CCRCという言葉が飛び出していた時期があり、現在でも日本版CCRCを目指し事業を展開する企業もあります。
高齢者用の建物を指すのではなく、その建物も含めた地域コミュニティを組成し、高齢者が安心して楽しく暮らせる地域を作る事で、地域を活性化させ、首都圏に一極集中している人口分布を緩やかにしようという考え方もあるのかもしれません。

現在わが国では、厚生労働省が推進する地域包括ケアシステムの構築(※3)が優先課題となっていますが、日本版CCRCが実現すれば、地域包括ケアシステムとの連携もアリかもしれません。

※2:CCRCとは
正式名称は「Continuing Care Retirement Community」とといい、高齢者が共同で住まう地域を組成し、地域コミュニティの中で生活の質を向上させ、ケアが必要になっても地域コミュニティで完結できるような住まいのスタイル。場所によっては一つの小さな町のようなケースもあります。

※3:地域包括ケアシステムとは
認知症高齢者の増加が予想される事から、2025年を目途に、各地方自治体の中学校区エリアの範囲で、その地域で長年住み慣れた高齢者の「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が一元化されて提供する為の構想。

参照:厚生労働省 地域包括ケアシステム

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高齢者向け分譲住宅(マンション)

リーマンショック以前、実は関西を中心に高齢者向け分譲マンションがとても流行しました。販売実績もピーク時は竣工時に完売するといったほどの盛況で、広がっていた時期があります。
高齢者向け分譲住宅(マンション)の歴史は意外と古く、1970年頃に老後生活を気候の温暖な保養地や温泉地で暮らすためのマンションとして分譲されたのが最初です。
1970年代から1990年代を第一次ブームとするならば、2000年の介護保険制度の施行以降、リーマンショックの2008年頃までが第二次ブーム、そして現在徐々に高齢者向けシニア分譲マンションが首都圏でも徐々に作られ始めています。


高齢者向け分譲住宅の背景

そもそも、なぜ高齢者向け分譲住宅(マンション)が出来始めたか、第一次ブームの時代では、ある一定額以上の預貯金や資産のある高齢者をターゲットに、温暖な環境の良い場所でセカンドライフを暮らそうと、首都圏から離れたリゾート地などで分譲されたのが、当時の富裕層高齢者にマッチしたといえます。

第二次ブームでは、主に関西圏を中心に高齢者向け分譲マンション販売が加速されました。
介護保険がスタートし、2005年頃になると多くの有料老人ホームが作られてきたが、当時はそれでも首都圏の有料老人ホームの入居時費用は決して安いと言える金額ではありませんでした。数百万円から数千万円、なかには数億円という入居時費用の有料老人ホームまで登場しています。
関東有料老人ホーム紹介センターでは、毎日数件から数十件の高齢者施設へのご入居相談を承っていますが、ご質問で多いのが「入居時に高い費用を支払うが、老人ホームを購入するのですか?」とご質問を受けるケースが少なくありません。


利用権より所有権

実は有料老人ホームに入居する際に支払う入居一時金(最近では入居時費用0円という施設も増えました)は、所有権を購入しているのではなく、わかりやすく言うと入居一時金でそのホームの部屋の利用権を購入していると考えた方がわかり易いと思います。
高い費用を払っているのに、所有権を購入した事にならず、利用するための権利(利用権)を購入したに過ぎない、という事は亡くなった時には財産として残すことができあないのが老人ホームなので、シニア分譲マンションであれば、残された家族に財産を残す事ができると考えるのは当然なのかもしれません。
特に金銭にはシビアな人が多い関西で、高齢者分譲マンションが流行ったのも頷けるような気がします。

そのようにして関西を中心に高齢者向け分譲マンションは拡大を見せる勢いだったのですが、2008年のリーマンショックを受けて購入層が一気に激減しました。その結果、第二次の高齢者向け分譲マンションブームは収束を迎えました。


高齢者向け分譲住宅の落とし穴??

高齢者向け分譲住宅(マンション)には気を付けなければならない点があります。
有料老人ホームは高額な費用を支払っても所有権を得ることができない、万が一亡くなった時に相続して財産を残すことができない、という理由から高齢者分譲マンションの需要が大きく伸びていました。実はそこに気を付けるべきポイントがあります。

高齢者分譲マンションを購入しそこで生活をする、そして介護が必要になれば、併設する居宅支援事業所や、訪問介護事業所から在宅サービスを利用して生活をする事ができます。食事も費用を支払えば、マンション内のレストランや食堂で食べる事もできますので、少し生活が不自由になった高齢者の方にとってはとても住みやすい環境です。
月々の費用として、毎月の管理費や食事サービスを利用する時は食費が必要ですし、介護保険の自己負担額や、医療費など生活費がかかります。 当然ながら生活をするための必要な費用なのですが、もし御利用されている方がご逝去などにより、そのお部屋に住まなくなった際には、ご家族などにそのお部屋は相続される事になります。


相続される高齢者向け分譲住宅

では相続されたご家族は? 相続した以上、そのお部屋の所有権はご家族に移ります。当然管理費の支払い義務も家族に移管されます。
これが一つ目の落とし穴、毎月の管理費は決して安くないのです、物件によっても違いますが、5万円前後の管理費と思っていただいてよいでしょう。

そしてその次に物件を相続されたご家族は、その高齢者分譲マンションに移り住みますか?
大部分のご家族の答えはNOです、相続されるご家族の多くは、息子さん娘さん世代であり、場合によってはまだお子さんも小さい可能性もあります。そのようなご家庭は高齢者の方ばかりが住んでいるマンションにわざわざ移り住むことは無いでしょう
これが二つ目の落とし穴。

相続された不動産に住まないのであれば、売却すればよいと考える方も多いと思います。しかしながら実は、この高齢者分譲マンションの再販売がとても難しいのです。通常のファミリータイプのマンションであれば、周辺環境も住みやすくお子さんの学校が近かったり、お買い物に便利であったりと、生活環境が一般家庭向けに整備されています。高齢者分譲マンションの場合、都心から少し離れていたり、少し不便なところにあったり、最初に述べた温暖ですが、別荘地や保養地のような場所であったりと、生活するには少し不便な環境にあるケースが少なくありません。

そのような事から、高齢者分譲マンションを相続しても、一部の人気物件以外では、ファミリータイプのマンションのように、簡単には再販するのが難しいのです。もちろん中には人気の物件などもありますので、高齢者分譲マンションの購入をご検討されている方がいらっしゃれば、そのような人気物件を見極めてご購入される事をお勧めします。


高齢者向け分譲マンションブーム!?

再販の難しさのお話をしましたが、ここ最近では改めて高齢者向け分譲マンションの販売が少しずつ増えてきています。
先ほど述べたように、再販するのが通常のマンションと比較して難しいのですが、そのデメリットを埋めるために、様々な検証をして新しい高齢者分譲マンションが販売されるようになりました。

高齢者分譲マンションは関東・関西を中心に少しずつ増え続けています。介護云々というよりも、比較的お元気な高齢者の方が、セカンドライフを楽しく安心して暮らそうというのが、コンセプトになっているようです。
広大な敷地に、グラウンドがあったり、シミュレーションゴルフのゲージがあったり、カルチャースクールがあったり、フードコートがあったり、陶芸の焼釜や音楽スタジオがあったり、温泉を掘りかけ流し温泉にいつでも入浴できる環境だったりと、趣味などの時間を大切にできる空間を提供する、高級マンションの様相を呈している高齢者分譲マンションが人気のようです。


サービス付高齢者向け住宅

ここ数年飛躍的な戸数の伸びをしているサービス付高齢者向け住宅は、それまでの介護事業者から異業種の高齢者向け施設への参入を容易にしました。
実はサ高住の設置基準は、有料老人ホームとは違いいくつかの項目をクリアできれば、サ高住申請ができます。サ高住として登録が可能であれば、国の補助金が一戸当たり100万円の補助金の政策があります。(2015年現在)

政府は平成27年12月21日に「平成27年度サービス付き高齢者向け住宅整備事業の緊急募集について」というタイトルで発表を行っています。

発表内容はコチラ↓↓↓↓
政府の提唱する「介護離職ゼロ」の実現に向け、サービス付き高齢者向け住宅の追加供給を図るため、平成27年度補正予算の政府原案(H27.12.18閣議決定)において、所要の予算と制度拡充が盛り込まれました。これを受け、「サービス付き高齢者向け住宅整備事業」について、緊急募集を行います。

重要なお知らせとして
サービス付き高齢者向け住宅(以下、「サ高住」)の追加供給を図るため、平成27年度補正予算の政府原案において、所要の予算(189億円)と制度拡充を盛り込みました。併せて、サ高住の登録時期の変更や募集期間の延長等の手続の合理化を図ることとしましたので、これを機に、平成27年度中の申請のご検討をお願いします。
(国土交通省 報道発表資料)
http://www.mlit.go.jp/report/press/house07_hh_000142.html
http://www.koreisha.jp/service/

この平成27年度補正予算の政府原案(H27.12.18閣議決定)では、所要の予算が189億円となっており、制度を拡充し補助条件を満たしているサ高住については、かなりの補助金が増額となっています。
(国土交通省発表資料)サービス付き高齢者向け住宅整備事業の緊急募集
参考:http://www.koreisha.jp/service/dl/seido151221.pdf


サ高住の設置基準

日本政府の政策に後押しされるような形で、年々増え続けるサービス付高齢者住宅。設置基準をごくごく簡単に説明すると・・

●居室:居室面積25㎡以上(ただし、居間、食堂、台所等の共有部分に十分な面積がある場合は18㎡以上)
●設備面:各お部屋に台所、水洗便所、収納設備、洗面設備及び浴室が設置されている。ただし、共用部分に共同して利用するため適切な台所、収納設備又は浴室を備えた場合は、各居室に水洗便所と洗面設備を備えていればOK
●バリアフリー:バリアフリー構造であること。(別途バリアフリー構造基準あり)
●サービス:安否確認サービス、生活相談サービスがあること。(安否確認は1日1回以上、生活相談はケアの専門家によること)細かな規定は別途あり
●契約関係:居住部分が明示された書面による契約、権利金等を受領しない(敷金、家賃・サービス費の前払金は徴収可)工事完了前に敷金および家賃等の前払金を受領しない、などの条件や前払金を受領する場合の条件が別途あります。

簡単にいうと上記の条件を満たせば、サービス付高齢者向け住宅として登録が可能なのです。
では、「どこのサ高住でもご入居される方が望む様々な介護サービスを手厚く受ける事ができるか?」というご質問を頂いた際の答えはNOです。サ高住の運営事業者が同一建物内に訪問介護の事業所を併設し、夜間も人員を配置する事で、住宅型有料老人ホームと何ら変わらない手厚い介護サービスを提供しているサ高住もありますが、そうではなく、上記設置基準を満たしただけのサ高住が世の中には存在します。

そういった介護サービスが充足していないサ高住がダメかというと、そうではありません。高齢者住宅をお探しの方には、お身体に全く問題なく介護認定も受けず、お元気にお暮しのご高齢者の方が沢山おられます。
そのような方は、今の生活スタイルを変えたくないけど、独居で暮らす事の不安や、もし体調を崩した時にだれも助けを呼べない、などお考えの方も少なくありません。
お元気だけど少し不安、という方には最低限の安否確認や生活相談サービスのサ高住を選択する事で、今の不安を解消し今までと同じようにお暮し頂けることが可能なのです。


高齢者の住まい選びのポイントその①【費用のおはなし】

高齢者の住まいはここに表記はしていませんが、認知症高齢者の方が共同生活のお暮しをされる、認知症グループホームや、ケアハウスなど様々な高齢者の住まいがありますので、まずご入居される方のお身体の状況や、将来の不安などを十分に考慮した上で、どのような高齢者の住まいを選択するのが良いのかを検討しなければなりません。
通常ごく普通に生活をしている中で、「高齢者の住まいを探す」という行為は早々あるものではありません。普通のお引越しであれば街の不動産屋さんに相談されるのが一般的ですが、高齢者の住まいを相談するプロフェッショナルというのは、実はケアマネジャーさんでも、ヘルパーさんでも無いのです。

一番最初にお話しした通り、現在日本には非常に多くの高齢者施設があります、何処に、どのような施設があるのか、その施設の特徴は何なのか、身体状況、医療依存度などを十分に考慮した上で、その方のお身体の状況で受け入れ可能な施設を探す必要があります。
そのような時に私達、有料老人ホームの紹介事業者にご相談頂きたいのです。
年間に何千件ものご相談を頂戴し、多くの方に高齢者施設をご紹介してきたノウハウと実績のあるプロの相談員にご相談ください。


有料老人ホームやサービス付高齢者向け住宅の費用のお話し

ひとことで有料老人ホームと言っても、表現は悪いですが費用は、ピンからキリまであると言っても過言ではありません。出来るだけわかり易くご説明します。
一般的に有料老人ホームの費用は、入居時に支払う入居一時金(入居金)と言われる費用と、毎月支払う月額費用の2つがあります。 まず最初に、入居時費用についてお話しをします。


入居時費用 入居一時金 入居金など表現は様々

有料老人ホームの入居時費用は、超高額な有料老人ホームから、全く入居時費用が掛からない入居時費用0円としている有料老人ホームまであります。
特に関東の東京・横浜エリアには、入居時費用が数億円という価格の有料老人ホーム存在します。ちなみに入居時費用なので一括払いです。

10年程前と比較すると全国的にも有料老人ホームは爆発的に件数が増加しました。当時は有料老人ホームというととても高額なイメージがありましたが、今では入居時費用0円、月額費用15万円などという、広告なども目にする機会が増えてきています。
では、何故そのような価格の幅があるのか?
わかりやすくご説明すると、通常マンションを購入したり、賃貸をする場合は建物自体の設備が値段反映されています。数億円するマンションもあれば、サラリーマンの方が投資目的で購入されるマンション、学生向けのワンルームなど、一口にマンションといっても様々です。
有料老人ホームも同じで、高級な有料老人ホームは、設備が豪華だったり、お部屋が広かったり、広く無くても例えばシアタールーム、フィットネス、プール、陶芸などのスペースや、ダンスホールなど、共有スペースの設備がとても充実しているとても高級感満載の有料老人ホームもあれば、基本的な設備で居室も18㎡前後、共有スペースはダイニング、浴室など一般的な通常の有料老人ホームのスペックだけの施設もあります。

設備や建物、職員の数、立地など様々な要因が入居時費用の差になって表れています。数千万円から数億円の入居金の有料老人ホームは、所得水準がかなり高い(想像以上に高い)富裕層の方の利用を考えてのハイグレードな施設であり、数十万円から数百万円の入居金の施設は、一般的な所得水準の方がご利用されます。
最近多くなっている、入居金0円を謳う有料老人ホームをご利用される方が多いのは、年金所得だけでご生活をされている方がご利用しやすい価格設定など、ここ数年の間に様々な所得水準の方でも、ご予算に応じた老人ホームの入居検討の選択肢が広がっています。


サービス付き高齢者向け住宅の入居時費用

基本的にサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)は、有料老人ホームと違い、一般的な賃貸借契約と同様に賃貸借契約を結びます。通常の賃貸借物件と同様に、入居時費用に必要なのは、家賃2か月分~6か月分などの敷金を支払うケースが一般的です。
有料老人ホームと違い賃貸借契約なので、料金体系はシンプルでわかりやすいのが特徴です。

サービス付き高齢者向け住宅の費用は
入居時の保証金や敷金ですが、実際には幾ら位なのでしょうか。
例えば保証金家賃2か月分、敷金家賃3か月という場合、家賃が40,000円だと、入居時の費用は保証金に80,000円、敷金に120,000円、合計で入居時に200,000円の費用が必要になります。
この家賃の料金は通常の賃貸物件と同様に、お部屋の広さは言うまでもなく、立地などのよっても大きく変わります。例えば地方のサ高住の場合、賃料3万円程度の価格もあれば、首都圏では数十万円という賃料もありますので、敷金家賃の○か月分という表記があれば、1か月分の賃料は幾らなのかをしっかりと確認しましょう。


高齢者施設の月額費用とは

有料老人ホームの場合、介護付でも住宅型でも、月額費用はかかります。
ここでは、基本的な有料老人ホームの月額費用構成を確認します。
有料老人ホームの料金を確認してみると、最近では様々なプランが表示されています。これは入居時の費用を多く払えば、月額費用が安くなり、入居時費用が安ければ月額費用が高くなるという風に、いくつかのプランが用意されている場合があります。これは入居時費用が設定されている場合、運営事業会社によって入居時費用の償却期間が設定されています。
例えばすごくシンプルにシミュレーションをしてみます。(※実際は細かな計算があります)
入居時費用500万円、償却期間が5年と設定されていた場合、5年間60か月をかけて均等償却(東京都の場合)されます。なので5年間で入居時費用は500万円。
そして月々の家賃・管理費が15万円とした場合、5年間で支払われる費用は900万円、5年で総額が1400万円となります。
この例の施設であればシミュレーション総額は1400万円となるので、各支払プラン全てが5年間の総支払同額になるような、設定になっているハズです。

初期償却が設定されてる場合、初期償却が入居時費用の何パーセントという設定になっています。入居一時金からその割合額を差し引いた額が、償却期間に均等償却される計算になります。
例えば、償却期間中に何らかのご事情で老人ホームからご退去された場合、償却期間内であれば未償却期間分が返金されます。どれくらいの費用が返金されるのかは、上記の計算式に当てはめて頂くとわかり易いと思います。
ただしご退去時には、お部屋の原状回復や残置物処理の費用が掛かりますので、その費用が差し引かれた金額が返金されます。


有料老人ホームの月額費用に含まれるもの、含まれないもの

有料老人ホームの月額費用構成は基本的にはこの3つ。
家賃
管理費
食費
一般的に有料老人ホームのパンフレットや、ホームページに表示されている、月額費用はこの3つが合計された金額だという事をしっておく事が必要です。
実はこの3つの費用以外にも、介護付有料老人ホームの場合、認定を受けている介護度と収入によって、各介護度に応じた介護保険1割~2割の自己負担額が必要です。参考までに、1割負担だと保険者(自治体)によって違いはありますが、おおよその例でいうと
要支援1だと7千円~8千円前後
要支援2で1万円前後
要介護1で1万5千円~2万円前後
要介護2で2万円前後
要介護3で2万3千円前後
要介護4で2万5千円前後
要介護5で2万8千円前後 
これは、あくまでも一例なので参考程度にこちらはご覧ください。

住宅型の有料老人ホームの場合は、介護サービスの使った分だけの1割~2割が自己負担となります。
介護サービスの限度一杯まで組んだケアプランで提供された場合は、介護付有料老人ホームより、自己負担額が高くなる可能性がありますので、反面ケアプランをキッチリと管理し、最低限のケアプランで生活ができれば、介護付有料老人ホームよりも自己負担額が安くなるケースもあります。

上記の費用は、介護認定を受けていれ場合必要な費用です。
それ以外にかかる費用といえば、医療費、薬代、消耗品、老人ホームによっては、水光熱費を別途徴収するところも。。
今現状で毎月支払っている費用のうちでも、老人ホームに入居しても支払いが必要なものがあるかもしれません。
その他、施設によっては上乗せ介護サービス費が必要になるところもあります。これは介護サービス以外のサービス費用という位置づけでしょうか。
また介護認定を受けていない方がご入居した場合、介護保険サービスが使えないので、自立者生活支援費用というような名目で月額費用とは別に必要になります。

有料老人ホームの場合、入居時点で介護が必要、もしくは近い将来生活介護が必要となる方がご入居されるのが殆どです。
これはどういう事かと言いますと、入居後年月が経過すれば、入居時より介護度が重度になる可能性が比較的高いという事です。

介護度が高くなるという事は=毎月の自己負担額も高くなります。
そして「おむつ」などの消耗品も必要になります。 将来的には毎月の支払額が増えると想定しなければなりません。
余談ですが、年金受給額は下がる事はあっても、上がる事は無いといっても過言ではありません。


ひとくちに高齢者施設といっても費用はバラバラ

社会福祉法人などが運営する特別養護老人ホームや、老人保健施設、民間企業などの参入がますます増加傾向にあるサービス付高齢医者向け住宅、そして有料老人ホームやグループホーム、居住を前提とする施設介護においては、ご予算や身体状況など、様々な要素を鑑みて施設選びをする必要があります。
どこが髙くて、何処が安い、介護度が高くても入居が可能かどうかなどなど、一般の方にとっての介護施設探しは非常に困難を極めます。

上記の図は、上に行けばいくほど高額になり、下に行けば安くなります。そして向かって右に行けば介護度が高くなり、左に行けば低くなります。
このように見ると一目瞭然です。

介護施設を探す際には、人それぞれ様々な条件があります。しかしながら、条件を緩めたり変更したり出来ないのが、「予算」と「介護度」です。
もちろん高額なご予算をお持ちの方が、リーズナブルなホームを選ぶことなどはできますが、決められた予算内でお探しする場合、年金受給額や預貯金などに応じた施設選びをする必要があります。


老人ホームが倒産した場合お金は戻って来るの?

昨年では有料老人ホーム大手でありながら、大手外食チェーンの「ワタミ」が介護事業を売却し、損害保険大手の損保ジャパングループ「SOMPOケアネクスト」に事業が売却されました。その他にも実は介護運営事業者の譲渡などは時々ある話しなのです。
企業側の介護事業から撤退するケースで見ると
① 介護事業運営が軌道に乗らず赤字経営が続き事業を売却するケース
② 大手企業の新規参入に併せ、M&Aをするケース
③ 経営不振に陥り倒産するケース
など、いくつかに分けられます。

この中でも、①と②の場合、介護事業を次に引き継ぐ運営事業者がある事が前提なので、ご入居されている方にとっては、大きなリスクはあまりありませんが、③の運営事業者が経営不振に陥り倒産するケースが一番危険です。
私自身も過去に有料老人運営事業者が経営困難になり、倒産したケースを見ていますが、ほとんどの場合は入居者救済の処置として、どこか別の運営事業者が施設運営を引き継ぐケースが多いのです。
もちろんこの場合、商取引に基づく事業譲渡でも事業継承でもありませんから、引き継いだ運営事業者が、負債まで引き継ぐといった事はありません。M&Aや事業継承の場合はこの限りではありませんが。。

もし運営事業者が倒産した場合、そして引き継ぐべき介護事業者が見つからず、退去しなければいけなくなった場合、最初に納めた入居金(入居一時金)は戻ってくるのでしょうか
実はこのご質問がとても多いのです。


前払い金は保全処置が義務付けられています

入居金や入居一時金といわれる、有料老人ホームなどの前払い金は保全措置が義務づけられています。保全方法については、次のいずれかの方法による措置をとらなければなりません。
① 銀行等との連帯保証委託契約
② 指定格付機関による特定格付が付与された親会社との連帯保証委託契約
③ 保険事業者との保証保険契約
④ 信託会社等(信託会社及び信託業務を行う金融機関)との信託契約
⑤ 高齢者の福祉の増進に寄与することを目的として設立された一般社団法人又は一般財団法人との間の保全のための契約で前記①から④に準ずるものとして都道府県知事が認めるもの(例えば、社団法人全国有料老人ホーム協会の入居者基金制度が該当)

有料老人ホームの場合、多くは⑤の社団法人全国有料老人ホーム協会の基金制度に加入してるケースが多くみられます。

この保全措置の場合、保全される前払い費用は500万円が上限となります。
という事は、入居時に支払った費用の内、現在未償却費用が残っている場合に限り、500万円を上限として、老人ホームが倒産などに陥った場合に支払われます。ただし未償却金額が500万円以下の場合は、それに準じる金額になり、全て償却が完了してる場合は、戻ってくる費用はありませんので注意が必要です。

サービス付高齢者住宅においても、前払い賃料などの前払い金がある場合は、前払い金の保全措置が義務づかれています。
参考:サービス付高齢者向け住宅情報提供システム
https://www.satsuki-jutaku.jp/doc/system_notice_02.pdf


有料老人ホーム 90日間のクーリングオフ期間があります

倒産などの場合や途中退去の場合以外で、入居時に支払った費用が戻ってくる場合があります。
有料老人ホームには、通称90日ルールという期間が設定されています。これは早期退去期間として90日間のクーリングオフ期間になります。
せっかく苦労して入居した有料老人ホームが、最初聞いていた話と違う、ご入居された方の拒否反応がひどく入居が継続できない、先日入居したばかりなのにご逝去されてしまった、などご入居者の故意によるもの以外の理由で、ご退去しなければいけなくなった場合それがご入居されて90日以内の場合、入居時に支払った費用が返金されます。


トラブルの多い老人ホームの費用・入居前の費用の確認

過去を振り返ってみると、有料老人ホームの費用については様々なトラブルがあります。早期退去したにも関わらず返金されなかったケースや、入居時費用とは別に保証金として徴収していたケース、返金に関して原状回復費用が原因でトラブルになるケースなど、お金の話はトラブルに発展しやすい事項です。
このような事が無いように、費用についてはしっかりと確認しましょう。

入居時に前払いする費用について
・初期償却はいくらなのか(何パーセントあるのか)
・クーリングオフの場合の原状回復費
・別の項目で振り分けられていないか

月額費用について
・月額費用という項目に必要な費用
・水道光熱費は含まれているのか否なのか
・食事を欠食した場合、厨房管理費はいくらかかるのか
・長期(数か月もしくは数年)で入院した場合お部屋はどうなるのか
・長期(数か月)で入院などした場合、老人ホームに掛かる費用は何か
・上乗せサービスや横だしサービスなどの費用
・その他、医療費や御薬代、お買い物、おこずかい等、別途必要な費用がどれくらいあるか

ひと月に本来必要になる総額は幾らなのかを知っておく必要があります。

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田中 宏信
「関東有料老人ホーム紹介ンター」を運営する(株)エイジプラス東京支社 支社長。自身の両親の介護経験を活かし、同じように在宅介護でお悩みをお持ちのご相談者向けに、老人ホーム選びのアドバイスやセミナーなども行っています。

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