シニアライフ徒然草

低年金!? 老後破綻の危機に行政は何を考えてくれているのか

国民年金保険料を40年間支払ったとしても、受給できる年金額は平成27年の場合、780,100円、月の受給額に換算した場合、ひと月65,000円の受給となります。国民年金だけでは果たして老後の生活はできるのか、介護保険自己負担額の引き上げや医療費問題、高齢者を取り巻く環境について年金の視点から考察


国民年金受給額だけでは生活できない!

日本の国民年金制度では、国民年金の掛け金を40年払い込んでも、月額6万5千円程度しか受け取れません。(※1)
あなたは約6万5千円で、一か月間を暮らせる自信はありますか?
おそらく「そんなの無理です」「家賃を払ったら生活できないでしょう」「携帯電話代と光熱費で消えてしまう」そのように思われたのではないでしょうか?
でもこれが年金生活者(国民年金のみ)暮らしなのです。

なかには「年寄になれば食費もかからない」「ゆっくり自宅で過ごすから大丈夫」と考えている方もおりますが、現役世代と生活費はそれほど変わらないことをご存知でしょうか?
年金を受給している方にお話を聞くと、実際には満額受給できる高齢者は少なく、「生活保護費」の補助があって何とか暮らしている方も少ないないのだといいます。
平均の国民年金受給額を調べてみると、厚生労働省年金局「平成25年度 厚生年金保険・国民年金事業の概要」(※2)では、国民年金が5万4544円で厚生年金は14万5596円となっていました。
今はまだ年金暮らしをされていない、30代、40代、50代の方の将来の老後を考えると、私たちは今現在で6万5千円では少ないと感じた年金額よりも、さらに少ない額を想定して老後設計を考えなければ、老後破綻の危機を招くことになりかねないのです。(国民年金のみの場合)
実際に高齢者の方にお話をお聞きすると、老後の生活が「ここまで苦しいものとは想像していなかった」嘆いている声が多く、憤りを隠せない様子でした。
団地で暮らすご年配の方は、口をそろえて「節約しないとやっていけない」とおっしゃいますが、一食分の弁当を2日分(朝晩4食)に分けて食べることを節約としている高齢者を見ると、返す言葉が見つかりませんでした。
本来、節約≒食費ではないのですから……。

(※1)平成27年度を例にみると
20歳から60歳までの40年間に、国民年金保険料を支払っていた場合、78万100円(満額)を受給する事ができます。この80万円をひと月に換算すると
80万円÷12か月≒65008円となります。

仮に30年しか国民健康保険料を払い込んでいなかった場合
780100円×360か月(30年間)÷480か月(40年間)=585075円/年となります。

(※2)厚生労働省年金局 「平成25年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/toukei/dl/h25a.pdf


老後のセーフティーネット 行政は弱者の味方でないのだろうか

めっきり寒くなり水面が凍りつくような冬になると、「ガソリン上がった?」「暖房どうしているの?」「灯油代がかかって大変でしょう」とまるで挨拶のようにお話しをされます。
高齢者の方のお家にお邪魔すると、ふと石油ストーブに目を奪われることがよくあります。
おそらく気を使って、直前まで部屋を暖めて下さったのでしょう。
「ぼぅぼぅ 音を立てて ストーブがうなっているのです。」
年金暮らしの高齢者にとって、冬の暖房費は削りたい生活費ナンバーワンにも関わらず、来客などがある場合は、お部屋に入る直前には「お部屋が異常に暑いこと」が多いのです。
生活保護者の高齢者の方には、地域ごとに冬季加算がありますが、今年の冬は支給額を減額によって死活問題といえる水準まで落ちたといっても過言でないかもしれません。
冬が厳しい北海道の札幌市の場合ですと、冬季加算分115,800円から87,780円引き下げられ、約3万円もの光熱費が削られてしまったのです。 今回で三回目の引き下げで24.2%の減額に生活保護で生活する低所得者にとっては、この氷河期をどう乗り越えるのか不安でたまらないのではないでしょうか。


北海道で暮らす高齢者の暖房事情

北国の北海道は、暖房なしの暮らしは考えらない環境にあります。
北海道の住宅は、電気・水道と同様に暖房機器は基本設備であり、低所得者や高齢者の方が多く暮らす市営住宅・道営住宅は集中暖房が一般的な暮らしです。
24時間暖かな住環境は高齢者にとっては良い話なのですが、問題は冬季加算分では足りないことです。
一般的に公営住宅は高齢者単身世帯が多く、二人世帯以上を基本としたお部屋3DKで冬季の暖房費が10万円を超えることが少なくないのです。公団に住む高齢者単身世帯の多くは、入居時期は夫婦世帯で、夫または妻が亡くなった後も住み続けるケースといいます。
基本的に光熱費は、3DKからワンルームに住み替えることによって抑えられるのですが、引っ越すにも「保証人がいない」「敷金」「仲介料」などの費用負担があることから、一人暮らしにとって広くなってしまったお部屋でも住み続けるしかないと考えられる方も多いようです。


これからの福祉サービスは便利に変わる?

厚生労働省は、平成27年9月「新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン」(※3)を示しました。
福祉の窓口一本化で「ひとり親家庭」「親の介護」「生活困窮者」「子育て」「生活相談から就業支援」を連携し、総合的に福祉サービスのニーズに対応を図るとしています。 期待できるメリットは3つあります。

その1:金銭的な支援は自治体の各福祉施策にも限界があり期待はできませんが、役所と関係機関をぐるぐると往復移動(たらい回しのように)することは少なくなる。

その2:マイナンバー制度で、社会保障関連の諸手続きは楽になることが期待できることから、面倒な書類集めはしなくともよさそうです。(予想)

その3:行政の力で高齢者の暮らしが楽になることは難しいと思いますが、国は福祉サービスの相談にお答えする「よろず相談員」を約100の自治体に設ける(※4)としています。

窓口一本化には課題も多いようですが、事務的などこか冷たい印象の役所に、ケアマネジャーのような福祉専門のコンシェルジュ(相談員)に迎えていただけば、行政に対する見方も変わってくるのではないでしょうか。

(※3-1)厚生労働省 誰もが支え合う地域の構築に向けた福祉サービスの実現
     ~新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン~
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/bijon.pdf

(※3-2)厚生労働省~新たな時代に対応した福祉の提供ビジョン~ 概要説明資料
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/siryou1_11.pdf

(※4)出典 2015/9/17 0:17日本経済新聞 電子版

記事 住まいるケア

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