シニアライフ徒然草

多様化する福祉用具 基本的な福祉用具の選び方

2000年の介護保険がスタートして以来、福祉用具も多様化してきています。ひとくちに福祉用具といってもその種類は膨大にあります。車椅子、介護用ベッド、杖、入浴用品、ポータブルトイレなど、一つの商品を見ても様々な種類があるので、ご自身に一番合った福祉用具選びが大切です。


お身体の状況に応じた正しい福祉用具選び

少子高齢化社会がすすみ、高齢者の介護が必要になってくるケースが増えました。 老人ホームなどの施設へ入居するという手段もありますが、中にはできるかぎり在宅での生活をしたいという声もあります。
在宅介護でかかせないものは住環境。介護保険制度では福祉用具のレンタルが可能です。福祉用具の活用により介護負担はかなり軽減されるでしょう。
しかし、間違った選び方をしてしまうと、逆に介護負担が増大したり、体が悪くなってしまったりする可能性があります。なので、正しい福祉用具の選び方が重要になります。


福祉用具の利用は「できないこと を できるようにする」

福祉用具を選ぶ基準として、福祉用具を上手に使って「できないことをできるようにする」です。
なので、できないことを見つけることが必要不可欠となります。これを「アセスメント」といいます。 寝起きや移動、食事や排せつといった生活動作から、腕、足の可動域や呑み込む力まで様々なアセスメントがあります。
アセスメントによって、介護が必要なもの(介護者)のできること、できないことが分かってきます。できないことを福祉用具によってできるようにし、さらに活動的になるよう生活の質(QOL)を高めていきます。


介護を受ける方の状態を知る

できること、できないことを判別する判断基準は多々ありますが、一番わかりやすいものは、「完全自立」「用具、部分介助が必要」「全介助」です。
介護を受ける方の能力がどれほどなのかをきちんと理解しておきましょう。
さらに、「ここまでは自立できるが、それ以上は介助が必要」というパターンもあるということを覚えておいてください。
たとえば、疾患により肺機能が低下している。家屋内での移動は行えるが、外出等長距離の移動は困難。定期的な通院が必要で、外出での移動手段として車いすが必要である。という風に、限定的な介助が必要な時も、福祉用具の活用ができます。


間違った福祉用具選びは逆効果

しかし、間違った福祉用具の選び方をしてしまうと、逆に要介護者の体調を悪くしてしまいます。
床からの起き上がりにおいてベッド柵をつかんで起き上がれる状態にもかかわらず柔らかすぎるマットレス、エアマットを使用すると、起き上がりができなくなる可能性があります。なぜなら、体が沈み込んでしまうため、起き上がるための力が増大し、結果起き上がれなくなる恐れがります。
福祉用具ばかりに頼って自分の力を使わずに生活していると、使っていない筋肉が縮小しさらに動けなくなります。ひどくなるとついには寝たきりになってしまいます。そのような状態を「廃用性機能障害」といいます。
間違った福祉用具の選び方をすると、廃用性機能障害の恐れがあります。そういった点からも、正しい福祉用具の選び方が必要になります。


生活全体を俯瞰してどのような福祉用具が必要かを吟味する

福祉用具の機能は実にさまざまです。福祉用具メーカーも要介護者のニーズや介護のパターンにあわせた製品を作るため、やはり要介護者の能力に合わせた機能を持った福祉用具を選ぶ必要があります。
また、福祉用具単品で選ぶのではなく、生活全体での使用ケースを吟味しながら選んでいきます。 車いすでの移動ができても、車いすへの乗り移りが困難であれば、乗り移りのしやすい車いすを選ぶか、高さを調節できる座面のイスやベッドを使用するべきです。


福祉用具選びは、知識が豊富な福祉用具専門相談員へご相談を

具体的に福祉用具を選ぶとき、何を考慮すればよいのでしょうか。ケース紹介にて考えてみましょう。

【福祉用具を選ぶ例を紹介します】
Aさん(68歳)
〔背景〕
交通事故により腰部、股関節骨折。股関節の可動域が狭く、また腰痛、下肢(両足全体)にしびれがみられる。
廊下では伝い歩きでの歩行が可能だが、居間が広く支えるものがない。家屋周辺は坂道が多い。

〔福祉用具の活用〕
以前は布団での寝起きをしていたが、股関節の可動域を考慮し、介護ベッドに変更。
居間では上肢(両腕)を支えるタイプの馬蹄型歩行器を使用。
外出用に車いすを使用することで、坂道でも移動が行えるようにする。

Aさんのケースでは介護にあわせた福祉用具を選んだと思います。
ただ、福祉用具は一度選んだら終わりではないということを覚えておいてください。 Aさんのケースでは骨折のため介護を必要とする状態に陥りましたが、リハビリ等よって状態が回復し福祉用具が必要なくなるかもしれません。
また、馬蹄型歩行器では不安定で転倒の恐れがあったり、坂道が急すぎるため介助者の車いすの操作が困難であったりするかもしれません。
福祉用具の活用は1度だけでなく、継続的な状況確認が必要になってきます。

福祉用具を選ぶ際には、福祉用具専門相談員に相談することも大切です。熟練した福祉用具専門相談員であれば、福祉用具の知識だけでなく特定福祉用具の購入や住宅改修等のアドバイスもでき、さらなる住環境の整備がスムーズになるでしょう。
介護は一人でするものではありません。適切な福祉用具選びなど、介護の専門家に意見を聞きながら負担なく介護する事が大切です。

記事 住まいるケア

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