シニアライフ徒然草

高齢者虐待はなぜ起きる? 介護で追いつめられた家族

厚生労働省の調べによると介護の全体における虐待件数は、平成25年度では221件(前年度より66件増)と7年連続して増加傾向であり、今後も増えると推測されます。高齢者施設での介護の他、ご自宅での在宅介護の場面での虐待も問題視されています。


後を絶たない介護の場面における隠れた虐待

転落事故・虐待事件としてクローズアップされた介護大手事業会社。
今回は施設における不祥事が招いたものですが、厚生労働省の調べによると介護全体におれる虐待件数は、平成25年度では221件(前年度より66件増)と7年連続して増加傾向であり、今後も増えると推測されます。

全国の老人福祉施設や障害者支援施設、児童福祉施設等、障害福祉サービス等 事業所を合わせると合計 108,219 施設もあり、無認可の有料老人ホームなどを加えると実態を把握するのは難しいと思われます。
しかし、表面化している虐待件数221件の数字は氷山の一角であり、全体の一部にしか過ぎないことは想像に難しくないという事を知っておく必要があります。

さらに深刻化しているのは、養護者(家族・親族・同居人)による家庭内における虐待の件数です。 養護者による高齢者虐待は、平成25年度1万5731件(前年度より529件増)であり、施設の割合よりもはるかに上回る件数です。
閉鎖的な環境になりやすい介護ですが、一生懸命働いてこられた人生の大先輩の方々に対して、敬意を感じられる世の中でありたいと願います。


介護の問題で取り上げられるのはお金だけ!?

日本の平均寿命は年々延び続け今では世界ナンバーワンの水準にまで達していますが、その一方で、認知症の高齢者も増え、「介護離職」「介護難民」で苦しまれるご家族・身内を抱える方も少なくない状況にあります。
特に少子高齢化の影響が表面化した昨今では、親子・子一人の場合、親の介護で職場を退職する30代・40代が増え、労働人口そのものが経済危機を迎えようとしています。

30代・40代の子世代が介護離職に追い込まれるのは果たして望ましい姿として言えるのでしょうか。
介護離職直後は、親の面倒も見ることに対して辛抱できますが、家計の支出を親の年金だけでは賄えるものではなく、自らの貯蓄を取り崩す生活が何年も続きます。
ご自身の貯金が底を付けば、社会の孤立感・悲壮感に追い込まれ精神的なストレスは、虐待・介護放棄に向かう可能性もあります。
高齢者虐待の要因に、生活費不足によるストレスの積み重ねによっても引き起こされることもあるので、本来であれば介護資金の貯えが大切です。
要するに「気持ち次第」ですが、気持ちを支えるものは「技術」「知識」「道具などの設備」「お金」なのです。
介護は気持ちだけでは限界があります。「介護が近いな」と感じたら、疲れないよう介護技術を学び、上手に道具や設備を使いこなす勉強も始めることも大切です。
生活していくうえで資金が足りない時は「生活福祉資金貸付制度」の利用を検討するなど、公的機関に支援を求める勇気を持つのも在宅介護では大切なことです。


自宅介護のストレスが虐待の引き金

様々な意見がありますが、人が一人で介護すると3カ月が限界と言われることがあります。
十分な老後資金が貯えていれば、設備が整っている優良な老人ホームで過ごすことで介護負担は軽減出来ますが、親の老後資金が0円の場合、親の年金とご自身の貯金を取り崩し、先が見えない介護に突入することになります。
長期化する介護は、経済的不安を強く感じやすい傾向がありますが、介護が数十年続くことは少なく、おおむねの目安として平均5年程度の生活資金があれば足りることが多いのです。
介護を担うことを想定してある程度イメージしておくことで、堂々巡りの「介護無限ループ」にならずに済むのです。
晩婚化・介護資金・教育資金・住宅資金が一気に迫ってくる40代に当たる方は、「今何ができるのか」理解しておくようにしましょう。

介護は慌てて失敗しないよう、前もって様々な情報収集するのがあなたにできる最初にできる最大の防御です。
介護保険制度が始まって以来、介護が楽になるよう介護現場にある道具・機械のレンタル他にも特定福祉用具購入費の支給・自宅改修工事など、公的サービス費を支給してくれる制度があります。
これだけで養護者による虐待を無くすことは難しいですが、介護ストレスは、複数の方が関わりあうことで孤独感・閉塞感にならない環境を整えられれば軽減できるものです。
なにより、介護は一人で抱えてはダメと自己認識することが大切なのです。


今回お伝えした内容は、介護の担い手としての心構えについてです

介護の資格を持ったプロの介護職員でも「教育・経験・知識・技術」が未熟であれば、入居者へ虐待へと繋がりかねません。
虐待を分類すると身体的虐待・心理的虐待・経済的虐待・性的虐待・介護放棄などに分けられますが、自宅で介護を担うのであれば、ストレスを貯めない環境づくりを整えておくことが最も重要なことなのです。
介護サービスを利用する際の費用は介護保険で賄われますが、自己負担割合が1割~2割です。仕事復帰に対する援助は望めないことから会社の福利厚生制度を活用するなど介護離職しないよう環境づくりにも努めるようにしましょう。

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